女子ゴルフ 史上初の福嶋姉妹V

 

女子ゴルフツアー サイバーエージェント・レディース最終日(2016年5月1日 静岡県三島市 グランフィールズCC=6562ヤード、パー72)で福嶋浩子選手が初優勝しました。

福嶋浩子プロ(38=フリー)は最終日、単独首位からスタートしましたが、最終日はは3バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの75とスコアを落としてしまいましたが、キム・ハヌル(27=韓国)選手とプレーオフを行った結果、1ホール目で見事勝利し、ツアー初優勝を飾りました。

福嶋浩子選手のお姉さんである福嶋晃子プロ(42=フリー)はツアー通算24勝もしている選手で、女子ゴルフ史上初の姉妹優勝を達成しました。

18番で行われたプレーオフ1ホール目に、先にパーセーブした福嶋浩子が見守る中、キム・ハヌルは1メートルのパーパットを外してしまい、勝利を手にしました。グリーンサイドでは姉・福嶋晃子プロと嬉しさのあまり抱き合っていました。

「良かったね」と姉の晃子の涙声に妹の浩子の「苦しかった」と答える涙声。姉妹2人で泣いて抱擁しているのが印象的でした。

福嶋プロは初めて最終日を首位スタートで迎えました。スタート前、左手が「ワナワナと気持ち悪くなった」と語る浩子プロ。そんな中、不安を振り払ったのは姉の晃子の言葉だったという。

 「私は手が震えるタイプだった。でもこの位置にいるから感じることができる。楽しみなさい」

後半のホールは「体が重くなった。これが優勝争いなんだと感じた」とプレッシャーを感じたという。3打リードの16番パー4。18メートルのファーストパットを5メートルもオーバーさせ、2メートルのボギーパットも外して4パットのダブルボギー。17番のボギーで1組前のキム・ハヌルに追いつかれた。18番では第2打がピンに当たり手前のラフに転がり落ちる不運に遭いながらもパーを拾ってプレーオフに持ち込んだ。

「夢のような1週間。こんな日が来るとは思わなかった」

福嶋プロは高校卒業後、米国に留学するも2年で休学することになります。帰国して福岡でプロを目指したが、右肩の負傷で諦めて2003年から姉のマネジャーとして米ツアーに同行するようになりました。将来のためティーチングプロの資格を取得しました。まさか自分がツアーで勝利することが出来るなんて夢にも思わなかったという。

福嶋プロは17歳からパットのイップスを患うことになりますが、マネジャー時代に遊びで長尺パターを使ってみると、パットの感覚を取り戻すことになり、姉の勧めで2006年に国内ツアーの予選会(QT)に挑戦することにします。2007年から女子ツアーにも参加し、これまでの最高順位は5位で、賞金シード入りは一度もありませんでした。今大会の優勝でシードを得ることになったので、「もうQTに行かなくてもいいんだ」と福嶋プロは語る。

ゴルフ界では今季からアンカリング(クラブの一部を体に固定してストロークすること)が禁止されました。福嶋プロはオフシーズンに自分に合う選ぶためにパターを30本試していました。開幕戦はその中の1本を使用しましたが、2戦目では44インチの中尺パターに替えることにしました。

今回の初優勝までの道のりを福嶋プロは「蛇行です。真っすぐ来てないけど、寄る所、寄る所でいろんなものをつまんできた」と語ります。両親からは「ティーチングプロ一本に絞りなさい」とツアー撤退を勧められていた時期もありましたが、姉妹優勝は女子ゴルフツアー初の快挙です。「姉のおかげだけど自分の名前が歴史に残るのはうれしい。姉の背中をずっと追ってきた。やっと足元が見えてきたくらい」と語る福嶋プロ。遅咲きのヒロインは2勝目へ期待したいところです。