ダンナ様はFBI (幻冬舎文庫)

商品の内容

「日本一腕のいい錠前屋を探せ」「トイレに入る前はFBI式にドア点検せよ」。元FBIの夫のトンデモ指令に奔走する日々。爆笑ときどきホロリの国際結婚エッセイ。
仕事一筋だった私が結婚したのは元FBI捜査官。「日本一腕のいい錠前屋を探せ」「デパートでも居酒屋でも、トイレに入る前はFBI式にドア点検せよ」「仕事靴はハイヒールのみ。スカートをはいて自転車に乗るな」。それは彼のトンデモ指令に奔走する、ジェットコースター人生の始まりだった。愛と成長とドタバタの日々を描く国際結婚エッセイ。

著者略歴

田中/ミエ
コピーライター。シャネルなど女性関連の雑誌・新聞広告を広く手がけるほか、朝日新聞求人欄「仕事力」を10年、同「あの人とこんな話」を20年以上にわたり担当。これまでに取材した相手は1200人を超える。『ダンナ様はFBI』がエッセイのデビュー作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
  • ファイルサイズ: 565 KB
  • 紙の本の長さ: 268 ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2012/2/9)

総合評価

4.4

良い口コミ

面白かったです。合理的な考え方がすっと腹落ちします。他の方のレビューにもあったように、飛行機の件などはそんなのありか?と思うこともあります。でも、筆者も腹をたてていたし。元FBIの旦那様もどんなに合理的に考えても全方向から見て正しいことなんて出来ませんよね。人に迷惑かけないようにとかマナーとか、考えなければならないけれど、考えすぎたら他人と関わること自体できなくなると思います。強い正義感は他人とぶつかることはおおいでしょうし。それは葛藤ありますよね。作中でもありましたが、悪人かどうかでいえばグレーゾーンの人を捕まえることがある、それに怖さを感じる、ともありましたし。。
なにが言いたいかというと、これはこうすべきであるというべき論を伝えたい本ではなく、元FBIの正義感の強いアメリカ人が日本で暮らした記録、というだけなのだと思います。
しかし、著者に与えたプロファイリング知識とかコミュニケーションの理論とか、私にはとても参考になりました。
子供をもち、ある程度キャリアウーマンとして働いている自分には沢山戒めがありました。とりあえず、楽を重要視した服装は改めようと思います。ママであるという生活感をだしすぎたら、ビジネス人としてはまだまだですね!(昔の日本の公私混同をしない!という意味ではありません。プライベートを出すのもまたコミュニケーション術。これも作中にありますね!)私にとっては素晴らしい本でした。

 

すごく面白く、そしてビジネスシーンで役立つ事もたくさん書かれていて、一気に読みました。
とても素敵な旦那さんだなぁ、としみじみ思いました。

 

朝日新聞『あの人にこんな話』で緻密かつ流れるような文体のインタビュー記事を連載する名インタビュアーの初エッセイ。
てっきり知的でクールな女性の流儀みたいなものかと思っていたら・・・

とんでもないハチャメチャな爆笑エッセイでした!
ふだんの記事だけ知っている人はかなり著者像を覆されます(笑)

正義感のカタマリのような米国人のダンナ様が巻き起こす珍騒動に振り回されながらも、人生や仕事の大事なことを一つずつ学んでいく日本人妻の成長物語。

でもそこで「学ぶ」内容が異色です。

書店に溢れる自己啓発書やビジネス書の中には「本を引用して本を書いた」系のものも少なくないですが、
こちらは「FBI直伝のプロファイリング術」。
当事者(ダンナ様)が直接語る現場のノウハウの具体性と説得力には圧倒されます。

しかも、著者自身がその効果を本業で実証済み。
あの冴えたインタビューの秘訣が「プロファイリング」にあったとは!

笑えるビジネス指南書というべきか、
役に立つお笑いエッセイというべきか。

表紙だけ見て「単なる軽い国際結婚エッセイ」だと思っていると、やはり覆されます。

 

国際結婚ならでは、というだけではなく、ダンナ様が元FBIの麻薬捜査官だからこそのあれこれ。
時代は80年代半ばから90年代にかけて。今とは少し社会情勢は違うけれども、日本はいつもアメリカの後を追いかけているので、今になってダンナ様の懸念が現実になってきている。
専門家の言葉に耳を傾けて損は無い。ちょっと耳が痛くても、指令に従ってみて損は無い。
特に、FBI直伝・家庭も仕事も楽しむ10の掟と、FBI直伝・自分の魅力をアップさせる10の掟は読んで損は無い。働く女性も男性も、今は働いていない人も、耳を傾ける価値がある。

著者の愛情溢れた、率直で軽快な文章の読みやすさもあって、いっぱい笑わせてもらった。
無理難題をふっかけられて、不平不満たらたらになる気分、あるある。
でも、悔しいけど、言う通りにしたらレベルアップするのも、わかるわかる。
そして、予想外の発想の展開に目が点になるのも……。
自分のパートナーだった人とどうしても重ねて読んでしまい、最後のミッションはとても悲しくて涙が出た。

 

他のレビューにもあるように、買って損はありません。
特殊な仕事×米国人の男性と結婚することになった筆者のドタバタエッセイとしても充分楽しめるし、
ビジネスパーソンに必要な事を新しい視点から読みやすく記したビジネス書としても面白く読めます。

買おうか、読もうか検討するためにレビューを検索している方に伝えたい事は…
今から(2012年)読むのであれば、絶対に文庫版を読んでほしい!ということ。

理由は…読めば解ります!
単行本とは大きな違いがあります。ぜひ文庫版で読んでください。
私はカフェで読んでいて、感涙が抑えられず困ってしまいました。

 

特異な人本の中で興味深く

私は特別な存在なの!

と、著者の選民オーラが漂いましたが、読んでいく内にハマってしまいました(笑)

ダンナ様は元FBIのせいかプライベートでもお嫁さんにチクチク小言(アドバイス)を放ちます。
特にOLや女性企業家必見なアドバイスを放ちます。

例えば

「どんなに忙しくてもパンプスじゃなくてハイヒールを履け 女性の犯罪者はほとんどパンプスだった」

外見を意識せよでしょうか

「歩行者専用の信号が青に点滅しても渡るな 止まれ」

心に余裕を持てば仕事もうまくいくことでしょうか

「クライアントも初対面は緊張している 相手に抱きつくイメージを持って接せよ」

今流行のメンタリストでしょうか

等々、目白押しです。

最後は悲しい結末・・・
しかし著者の晴れやかな心境に、青い空から見守るダンナ様を浮かびました。

 

本書は、2008年12月に刊行された単行本を文庫化したものです。
《目次》
・はじめに
・PART-1 運命のダーリンがやってきた
・PART-2 愛のささやきは「フォー ユア セイフティ」
・PART-3 FBI 直伝・家庭も仕事も楽しむ10の掟
・PART-4 FBI 直伝・自分の魅力をアップさせる10の掟
・PART-5 日本の安全はボクが守る
・おわりに
・最後のミッションがやってきた(※文庫本のみ収録)

コピーライターの田中ミエ氏とFBI捜査官と言う特殊な仕事をされていたダンナ様との出会いから結婚、家庭と仕事の両立、そして子育て等々が綴られた愛と苦難のエッセイには擽られるような面白さがいっぱい詰まってます。
PART-3、PART-4にはビジネスシーンに役立つ処世術が田中氏のエピソードを踏まえて書かれているのでリアルに役立ちそうです。
また、読み手に伝わりやすい表現・文章、変な癖もないので普段活字を読まない方でもスルスル読めるでしょう。

何度も読んでも飽きないし、ケラケラ笑いながら仕事への活力も頂いております。
働く女性に特にオススメしたいです!

実のところ秘蔵ネタはまだまだ沢山ありそうです。
娘さんとダンナ様のエピソードも書き足りない様子。
第2段、出版されないのでしょうかね。

 

特殊な経歴のアメリカ人と結婚し、日本で暮らした女性の体験談。FBI出身者がみんなこのような感じなのか、それとも、このダンナが変わり者なのかわからないけど、ためになる人生訓もあるし、エピソードのそれぞれも面白いのでお勧めです。人生訓としては「生涯最低年収」のくだりに深く頷きました。文庫版あとがきがホロリとさせられるので、文庫版、あるいはキンドル版で読むのがいいのではないでしょうか。

 

悪い口コミ

フライトの時間つぶしとして購入しましたが、想像通り可もなく不可もない読み物でした。

 

『これ、すべて実話です』ということですから、いろいろな場面でダンナ様がこう言ったというのは事実なのでしょうが、言った内容が本当かどうかは首をかしげたくなります。

お話の始めのダンナ様との出会いの場面、FBI職員であるダンナ様が東京のホテルでアメリカ人の化粧品会社社長のボディガードをしているというのが腑に落ちません。本業ではなくアルバイトでやっていたというのならわからないでもありませんが……
それにボディガードと言いながら、アポを取っている人の情報も持たず、ひたすら誰も通さないというのも変な話です。

著者はFBIの職員になるのは難しいと書いていて、それはそうなのでしょうが、そういう仕事なら守るべきルールもあるはずなのに、『仕事の特権』を使って著者の電話番号や住所を調べてナンパするというのも信じ難い話です。

同期の4割が死んだというのも、戦場の軍隊でもあるまいし本当かなと思わされます。
(殉職と書いてあるわけではありませんがそう受け取れるように書いてあります)

その後のお話もバカバカしくて真偽を疑うものばかりですが、面白く作っているにしてはちっとも面白くないので実話なのだろうと考えると、まるでダンナ様が詐欺師か虚言癖で、著者はだまされているだけのように見えてしまいます。

 

要所要所で、FBIならではの身辺管理方法等語られており、参考にならないとは限らないような逸話もありましたが、ダンナ様が筆者に要求する事柄が現実的でないほどまでに多く(尤も筆者もいくつかは抵抗されたようです)、また筆者は筆者でダンナ様が外国要人であることの特権のおこぼれに預かろうとしたけれどあてが外れた、とういうような描写があり、ただただ不快でした。
特に不愉快だったのは、ダンナ様が家で書類を探したために搭乗時刻に間に合わず、飛行機を待たせたという話。待つ方も待つ方ですが、海外経験のある方にとっては噴飯物のエピソードのはずで、少なくともオープンにするべき話ではありません。
二人のなれそめも特殊ですので、たとえば国際結婚に憧れる日本女性などにとっては完全な無駄話かと思われます。

 

著者の妻の方、各論ではダンナに反発していますが、トータルでは何と言うか、アメリカ式に洗脳されてます。アメリカが進んでおり、日本はいずれそうなっていく、という思い込みです。
統計(例えばFBI Crime statisticなどでぐぐればすぐ出てきます)で見ると、アメリカは圧倒的な犯罪大国で、またこの数年で治安が悪くなってきています(殺人数と総犯罪数)。比べて日本は、何十年も前から、いまだに治安大国であることは、これまた統計でも明らかです。センセーショナルで売らなくてはならないマスゴミによれば日本の犯罪は凶悪化しているとのことですが、とんでもない。数十年前のほうが、よっぽど極悪非道の犯罪が多かったです。
ありがちなアメリカ人とそれに洗脳された人は、アメリカが犯罪が多いのは、先進国として進んでいるからだ(!)。だからいずれ他の国、日本も、そうなる。というトンデモ思い込みです。アメリカが他の先進国と比べて犯罪大国なのは、過去から現在、そしておそらく将来に渡っても、変わらないでしょう。そしてそれは、先進国中では非常に特異な存在なのです。そういうのを、アメリカ人は認めたくないのか知能に問題があるのかわかりませんが、わからない人が多いです。

例えば著者は、表札にフルネームを書くと泥棒ネットワークに情報収集される、電話口で名を名乗るとだめだ。そのダンナのアドバイスは正しかった。なぜならその後日本では振り込め詐欺が氾濫したから。とダンナのアドバイスと先見性を絶賛します。そこまで盲目的に強引に、ダンナのことをほめなくて良いのでは。別に表札だけじゃなく、干しているものや、買い物の行き先など、泥棒が下調べをするのは当たり前。泥棒ネットワークなんて江戸時代以前からあります。FBIの知識もへったくれもありません。
それとありふれた人間観察の方法を、FBIのプロファイリングだと絶賛し、その方法を自慢げに披露して、最後には、ダンナのFBI仕込のプロファイリングのおかげで緊張することがなくなったと、これまたダンナをべた褒めしますが・・。これもなんというか、悪いアドバイスだとは全然思わないし、むしろ有用なものだと思いますが、そこまで持ち上げなくてもって感じはします。FBIのプロファイリングって・・、ただのそこらの本に書いてある人間観察の1つの方法だけど・・・

それから、このダンナはもとFBIの兵隊枠の雇用だったようです。エリートではなく、あくまで肉体派の採用枠です。これは日本でもSP役しかさせてもらえないこと。また同僚の4割が死亡したと書いてあることからわかります。まあいわゆるノンキャリアですね

アメリカは世界の中心である。アメリカで起こっていることは世界でも起こる。アメリカでぼくがいた犯罪取締り役の現場では危なかった。だから日本でも危ないはず。というものすごい強迫観念を捨てきれず、色々な奇想天外な言動を行います。

著者がもう少し賢ければ、そういった行動を面白おかしく本にできたと思いますが、残念なことに、細かいことではちゃちゃをいれながらも、総体的にはダンナに服従しており、根底にある「ダンナは正しい。アメリカは進んでいるので、日本もそうなる。ダンナのいうことは先見性がある」という捨てきれない邪念のため、中途半端なテーストの本に仕上がっています。ちょっと残念です。

この本の著者が、テロマエロマエの作者のように軽やかでユーモアセンスがあって俯瞰的視点の持ち主だったら、とっても良い本に仕上がったのになあ・・・
ネタ(ダンナの、強烈な思い込みと、異常なほどの被害妄想)が良いだけに、惜しかった一冊でした・・

ダンナ様はFBI (幻冬舎文庫)

一緒に読むことで、より知識が深まります。